パブロフの条件反射
パブロフの条件反射、パブロフの犬といえば、心理学を学んだことのない人でも知っているくらい有名な実験です。行動心理学や現在の心理カウンセリングに大きく貢献したパブロフは、心理学者ではなく生理学者でした。
もともと犬の消化器系の実験をしていたところ、犬が餌を持ってくる助手の足音だけで唾液を分泌させたことに気づき、条件反射の実験を思いついたとされています。

条件反射の実験
パブロフの条件反射の実験は、以下の手続きです。
「犬に餌を与えるときにベルを一緒に鳴らす」
すると犬は・・・
「ベルが鳴っただけで唾液を出す」ようになりました。
通常は、餌を見ると唾液がでますが、パブロフの犬の実験では、餌を見ずしてもベルの音だけで唾液がでるようになりました。
この過程は条件反射と呼ばれますが、行動主義心理学では、条件付けと呼ばれます。
条件反射実験の影響
パブロフが行った条件反射の実験は、非常に大きな影響を与えました。
特に心理学への影響は大きかったです。
なぜ犬の条件反射が心理学に重要かと言うと、人でも同じように条件反射が成立するからです。
後に現れてくる行動心理学と呼ばれる学派は、このパブロフの犬の実験から発展したものです。
後の行動心理学(ワトソンなど)では、恐怖や不安も条件付けられて生じるものだ!と考え、さらに条件付けを消すことができる(恐怖や不安を消すことができる)と考えます。
この条件付けを消すのが、行動心理学的な心理療法(認知行動療法:CBT)の原理となります。