2016年01月24日

PTSDへの持続エクスポージャー 

PTSDへの持続エクスポージャー法のやり方


PTSDへの持続エクスポージャー1を先にお読みください。

Foa(フォア)が提唱したPTSDの持続エクスポージャー療法
はトラウマ体験を想起してもらい、そのときの感情を十分に感じながら語る「想像エクスポージャー」が主な技法です。
「想像エクスポージャー」ではトラウマ体験時の記憶を想起して、詳細に出来事やそのときの感情を言語化していきます


そのほかにも、日常生活で回避していることに直面化する「現実エクスポージャー」や「認知の歪みの再構成」も含まれます。



持続エクスポージャーの注意点1―モチベーション―


持続エクスポージャーの考えではトラウマ記憶の回避がPTSDの原因であると考えられています。
しかし、PTSDのクライエントは意識的にトラウマ記憶を想起することを避けようとします。
持続エクスポージャーではトラウマ記憶を想起させてそのときの感情を感じながら語る「想像エクスポージャー」を行いますが、トラウマ記憶の想起回避が強ければ治療の妨げとなる可能性があります。


このPTSDにみられる特徴は通常の現実エクスポージャーと同様の注意点です。

トラウマ記憶の想起回避は持続エクスポージャーの注意点というよりも、
PTSD治療における困難な点と言う方が正しいかもしれません。


注意点1の対処方法


PTSD患者に持続エクスポージャーを行う場合、心理教育によってPTSDの症状を理解して持続エクスポージャーに取り組むモチベーションを高めることが重要です。

トラウマ記憶の想起を回避をしていることでPTSD症状が慢性化していることを理解して、
トラウマ記憶へ直面化することの重要性の理解を促すように心理教育を行います。



持続エクスポージャーの注意点2―解離症状の有無―


またPTSDに解離症状が伴う場合、トラウマ記憶そのものの存在を否定しています。
解離症状によって記憶が完全に欠落していれば治療に訪れることはないかもしれません。
しかし部分的に記憶を想起している場合には治療に訪れる可能性があります。

解離症状を伴う場合、感情的には全く恐怖を伴わない場合があります。
トラウマ体験について淡々と話していたり恐怖している様子がなければ解離症状が伴っていることが疑われます。


問題点の対処方法


解離症状によって恐怖感情が伴わない場合、
体験時の身体感覚を丁寧に聞いていったり、どのように感じたかを明確にしていくことで、
治療が促進されることが期待できます。



持続エクスポージャーの注意点3―意識の解離―


解離症状が記憶のみではなく意識にまで影響することがあります。
「意識の解離」は解離性人格障害として理解されるものです。
急に冷静になったり感情表現が乏しくなったりする場合は意識が解離しているとも考えられます。
また、「意識障害」によって自分が治療を受けていることや治療を受けに来たこと自体わからなくなることもあります。


注意点3の対処方法


このような「意識の解離」「意識障害」がみられる場合は持続エクスポージャーを中断することが必要になる場合があります。
また、意識障害を呈する場合は、大きな声で話しかけたり手を握ったりすることで、回復する場合があるとのことです。



posted by 心理士さん at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 行動的技法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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